Dr.Isoganakyaのハッピーライフ

幸せに暮らすために役立つかもしれない、医学・経済・趣味・生活に関する情報をつぶやきます。

歩くことと生きること

 コロナ(COVID-19)が流行して、外出の機会が減っていると思います。最近になり、私は少し出歩くようになりましたが、車が多く、歩くことは減っています。でも、歩くことってすごく重要なのです。

 私の患者さんの中にも、「体重も変わっていないし、食事量も変わっていないのに、最近糖尿病の値が悪くなって・・・」という方がいらっしゃいました。よくよく話を聞くと以前は行っていた朝の散歩を控えて外出することが減ったとのことでした。どの程度運動すればよいですかという質問はよく受けるのですが、推奨されているのは30分の有酸素運動を週3回です。

 歩くことの重要性は、様々な論文で提唱されていますが、命・健康寿命に大きな影響を与えます。New England Journal of Medicineという医学で最も権威ある雑誌の一つに1998年掲載された"Effects of walking on mortality among nonsmoking retired men"という論文が有名です。これは、タバコを吸わない退職後の男性を歩行距離で分類し観察した研究です。これによると、あらゆる原因の死亡率(癌・心臓病を含む)は歩行距離と逆相関するということでした。つまり、歩く距離が長いほうが長生きしますというものです。

 歩くことは、筋肉を保ち、健康寿命を長くする上で極めて重要です。単なる年齢という数字を大きくすることよりも、人生を健康に楽しむ期間を長くすることが大事だと思いますので、皆様も運動は忘れないでください。